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2010年02月12日

ヘンゼルとグレーテル

むかしむかし おおきなもりの ちかくに きこりの かぞくが すんでいました。
 とっても まずしくて あした たべる ぱんも ありません。
 そこで いじわるな おかあさんは おとうさんに こっそり たのみました。

「こどもたちが いると あたしたちの たべものが なくなってしまう。 あんた こどもたちを もりへ すててきておくれ」

「しかし そんな かわいそうなこと・・・」

「じゃあ みんなで うえじにするかい? あたしは いやだよ。 ・・・さあ はやく こどもたちを すてておくれ」
 おとうさんは しかたなく こどもたちを もりへ おきざりに してきました。
 おにいさんの へんぜると いもうとの ぐれーてるは しっかり てを つないで かえりみちを さがしました。
 もりの はずれに ちいさないえが ありました。
「わあ このいえ ぜんぶ おかしで できているよ」

 やねは ちょこれーと まどは さとうがし かべは びすけっとで できています。
 ふたりは おおよろこびです。
 むちゅうで むしゃむしゃ たべていると いえの なかから おばあさんが でてきて いいました。

「さあ なかで ゆっくり おやすみ」

「わあ ふかふかの ぺっとだ」

 つかれていた ふたりは すぐに ねむって しまいました。
 ぐれーてるが ふと めを さますと おばあさんが ひとりごとを いっています。

「うまそうな こどもたちだこと。 さて にて たべようか やいて たべようか。 どっちにしても おいしそうだね ひっひっひっ・・・」

 ぐれーてるは びっくりです。
 このおばあさんは こどもを たべる わるい まほうつかい だったのです。
 ぐれーてるは うしろから そっとちかづいて かまどを のぞきこんでいる まほうつかいの せなかを どん! と つきとばしました。

「わあ あちちち!」

 まほうつかいは もえるひの なかへ おちて しまいました。
 へんぜると ぐれーてるが いそいで そとへ にげだすと おおきな しろいとりが ふたりを いえまで のせていって くれました。
 いえに かえると おとうさんが ないて よろこびました。

「ごめんよ。 わるいおかあさんは しんでしまった。 もう けっして おまえたちを すてたりしないよ」

 それから 3にんは なかよく くらしました。

おしまい
posted by kanpaku at 17:00| 海外のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月07日

金の斧 銀の斧

むかしある男が、川のそばで木を切っていました。
ところが手が滑って、持っていたオノを川に落としてしまいました。
男は困ってしまい、シクシク泣きました。
オノがないと、仕事が出来ないからです。
すると川の中からヘルメスという神さまが出て来て、ぴかぴかに光る金のオノを見せました。

「お前が落としたのは、このオノか?」

「違います。わたしが落としたのは、そんなに立派なオノではありません」

 すると神さまは、次に銀のオノを出しました。

「では、このオノか?」

「いいえ。そんなにきれいなオノでもありません」

「では、このオノか?」

 神さまが3番目に見せたのは、使い古した汚いオノでした。

「そうです。そうです。拾って下さってありがとうございます」

「そうか、お前は正直な男だな」

 神さまは感心して、金のオノも銀のオノも男にくれました。
 喜んだ男がこの事を友だちに話すと、友だちはうらやましがって、

「おれも金のオノをもらってこよう」

と、さっそく汚いオノを持って川へ出かけました。
 そして、

「えいっ!」

と、わざとオノを川に投げると、シクシクうそ泣きを始めました。

 そこへ川から神さまが出て来て、ぴかぴか光る金のオノを見せました。

「お前が落としたのは、このオノか?」

「そうです。そうです。金のオノです。その金のオノを川に落としてしまったんです」

 とたんに、神さまは目をつり上げて、

「このうそつきの欲張り者め!!」

 怖い顔で怒鳴ると、川の中へ戻ってしまいました。
 うそつきで欲張りな友だちは、自分のオノも拾ってもらえず、いつまでも川のそばでワンワン泣いていました。

 神さまは正直な人には優しくしてくれますが、それだけに、うそつきには厳しい態度を取ります。
 欲張ってうそをつくと、結局は前よりも損をするのです。

おしまい
posted by kanpaku at 11:37| 海外のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月27日

マッチ売りの少女

むかしむかし、雪の降りしきる大みそかの晩。
 みすぼらしい服をきたマッチ売りの少女が、寒さにふるえながら、一生けんめい通る人によびかけていました。

「マッチはいかが。マッチはいかがですか。だれか、マッチを買ってください」

 でも、だれも立ち止まってくれません。

「おねがい、一本でもいいんです。だれか、マッチを買ってください」

 きょうはまだ、一本も売れていません。
 場所を変えようと、少女が歩きはじめたときです。
 目の前を一台の馬車(ばしゃ)が走りぬけました。
 危ない!
 少女はあわててよけようとして、雪の上にころんでしまい、そのはずみにくつを飛ばしてしまいました。
 お母さんのお古のくつで、少女の足には大きすぎましたが、少女の持っている、たった1つのくつなのです。
 少女はあちらこちらさがしましたが、どうしても見つかりません。
 しかたなく、はだしのままで歩きだしました。
 冷たい雪の上をいくうちに、少女の足はぶどう色に変わっていきました。
 しばらくいくと、どこからか肉を焼くにおいがしてきました。

「ああ、いいにおい。・・・おなかがすいたなあー」

 でも、少女は帰ろうとしません。
 マッチが一本も売れないまま家に帰っても、お父さんはけっして家に入れてくれません。
 それどころか、

「この、やくたたずめ!」

と、ひどくぶたれるのです。
 少女は寒さをさけるために、家と家との間にはいってしゃがみこみました。
 それでもじんじんと凍えそうです。

「そうだわ、マッチをすって暖まろう」

 そういって、一本のマッチを壁にすりつけました。
 シュッ。
 マッチの火は、とてもあたたかでした。
 少女はいつのまにか、勢いよく燃えるストーブの前にすわっているような気がしました。

「なんてあたたかいんだろう。ああ、いい気持ち」

 少女がストーブに手をのばそうとしたとたん、マッチの火は消えて、ストーブもかき消すようになくなってしまいました。
 少女はまた、マッチをすってみました。
 あたりは、ぱあーっと明るくなり、光が壁をてらすと、まるでへやの中にいるような気持ちになりました。
 へやの中のテーブルには、ごちそうが並んでいます。
 ふしぎなことに、湯気をたてた、ガチョウの丸焼きが、少女のほうへ近づいてくるのです。

「うわっ、おいしそう」

 そのとき、すうっとマッチの火が消え、ごちそうもへやも、あっというまになくなってしまいました。
 少女はがっかりして、もう一度マッチをすりました。
 するとどうでしょう。
 光の中に、大きなクリスマスツリーが浮かびあがっていました。
 枝にはかぞえきれないくらい、たくさんのろうそくが輝いています。
 思わず少女が近づくと、ツリーはふわっとなくなってしまいました。
 また、マッチの火が消えたのです。
 けれども、ろうそくの光は消えずに、ゆっくりと、空高くのぼっていきました。
 そしてそれが、つぎつぎに星になったのです。
 やがてその星の一つが、長い光の尾を引いて落ちてきました。

「あっ、今、だれかが死んだんだわ」

 少女は、死んだおばあさんのことばをおぼえていました。

「星が一つ落ちるとき、一つの魂が神さまのところへのぼっていくんだよ」

 少女はやさしかったおばあさんのことを思い出しました。

「ああ、おばあさんに、あいたいなー」

 少女はまた、マッチをすりました。
 ぱあーっと、あたりが明るくなり、その光の中で大好きなおばあさんがほほえんでいました。

「おばあさん、わたしも連れてって。火が消えるといなくなるなんていやよ。わたし、どこにもいくところがないの」

 少女はそういいながら、残っているマッチを、一本、また一本と、どんどん燃やし続けました。
 おばあさんは、そっとやさしく少女を抱きあげてくれました。

「わあーっ、おばあさんのからだは、とってもあったかい」

 やがて、ふたりは光に包まれて、空高くのぼっていきました。

 新年の朝、少女はほほえみながら死んでいました。
 集まった町の人びとは、

「かわいそうに、マッチを燃やして暖まろうとしていたんだね」

と、いいました。
 少女がマッチの火でおばあさんに会い、天国へのぼったことなど、だれも知りませんでした。

おしまい
posted by kanpaku at 07:04| 海外のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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